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2022.07.20 散歩道

朽ち行く民家

四、五十年前にはそこここにあった田舎の佇まいです。藁屋根の葺き替えが困難になってきた頃から長く持たせようとトタンで覆うのが流行って、藁屋根の民家の多くはこのスタイルになりました。今は山間部に行くと残っていますが平野部ではほとんど姿を消してしまいました。束ねた藁を重ねて50cm近くある層に葺きあげていくのですが、屋根葺きの作業はご近所さんが総出で葺き替えをしていたのを覚えています。ぼくがまだ子供だった頃の話です。見事に朽ちていますね、実に潔い。これをどうみるかは人それぞれだと思いますが、草木に覆われながら長い時間をかけて滅びゆく姿が自然に溶け込んでいます。

©香川県 一級建築士事務所 森風舎.