2022/03/06 住宅
いつの時代も職人さんの手仕事がある
家が完成するまでにはたくさんの工数があり、多くの職方が関わる。一品生産の建築工事は住宅といえども数か月の工事期間を要し、工業化が進んだ今も職種ごとに職人さんの手仕事がある。その手が作り出す形態は出来栄えを大きく左右し、時には家の寿命までも決めてしまうことだってある。長年の仕事の中つくられた手が順序良く流れるように仕事を納めてゆく。屋根の板金仕事はかつては瓦棒、今はタテハゼが主流になり写真は棟納めの様子、図示のディティールと実際の施工が確認できるので時にちょっとお邪魔して仕事の様子を見せてもらう。
2022/02/20 住宅
床材について/スリッパは要らない
日々の暮らしの中で一番人の肌と触れるのが床だと思います。ぼくは知識が乏かった若い頃、木質の床板と言えばWPC加工された表面に薄い松などのヘギ材が貼られている合板系のものを使っていました。この建材は木に似せたプラスチックと言っていう代物で、木の特質である吸湿性が無くて夏場に歩くと不快きわまりなくスリッパが必要でした。今は特別の事情がない限りは使いません。写真は熱圧加工したスギ30mmの厚板にリメイクした住宅で、素足の歩行感がすこぶる足にやさしい一押しの材料です。柔らかいのでキズはつきやすいですが時の経過と共に気にならなくなります。また少し固めの質感を求めるのであれば、ヒノキやカラマツが良いでしょう。地マツは固く水にも強いので捨てがたいですが、今はちょっと手に入りにくい。いずれにしても工業的な加工を施さない無垢材です。日本にたくさんあるスギやヒノキを使ってお家をつくることで、日本の山(自然)を守り生活の質(QOL)を豊かにしてくれます。
2017/03/01 住宅
K様邸の完成
かねて建築中だったK様の住まいが完成しました。
最初既存のリフォームの相談から入りましたが、既存建物の脆弱性ら断念して新たに平屋の住まいを建てることになりました。
バリアフリーのついの住処ということで人にやさしい住まいを心がけました。
地域材のヒノキと杉、床はカラマツのフローリングです。
ムクの木と素材感にこだわったナチュナルな仕上です。
2017/01/04 住宅
自宅をリメイクしました
建てて20年を過ぎると家も傷んできます。
特に床のフローリングがひどくて一定して足が載る部分はぼこぼこになっていました。
いわゆる複合フローリングでWPC加工したものです。
これは木目はありますがプラスチックと同じで調湿機能が無くひどいものでした。
今回は床をムク板に、壁を和紙に張替えました。
杉板は私のお気に入りで熱圧加工したものです。
足の裏の歩行感がよくスリッパは使いません。
杉は比較的柔らかく傷も付きやすいですがムク材の良さはそれを補ってあまりあります。
2015/07/30 住宅
マンションのリフォーム完成しました
おもわぬハプニングから全面改修となったA邸は、思い切って部屋を減らしてゆったり住むことになりました。30年を経ると子供もいなくなり二人に戻った今、人生の仕上げにふさわしい暮らしのスタートです。和室を取りやめ、南北の風抜けを確保しました。広いLDはキッチンと一体化させて生活シーンが楽しめる空間になりました。
マンションは水回り位置の制約があります。ここでは浴室のサイズを大きくしようとしましたが小梁があるためままなりませんでした。プランの特徴は部屋を減らしたこと、ドアを止めてすべて引き戸にしたこと。これで小部屋に区切るよりもゆったりと住むことができます。
リビングからキッチンを見る。建具の奥は寝室で戸を開けると北から風が流てきます。