2022.06.14 Project
じいちゃんが植えた木の家P⑦/川中の打合せ
ながく建築の仕事(設計)をやっていても理解の不足する部分があります。設計・監理だとそれなりに経験の蓄積があるのでそう困ることはありませんが、木造の場合で原木から木を調達するとなれば、「製材、乾燥」の流通部分が最も弱いところです。その製材についての打合せ、木取・乾燥・背割り・背板の処理・・・確認事項がたくさんあり、一つひとつ双方で確認しておく必要があります。山からの原木調達については、林業を少しかじっているので体験的に理解できるとしても、それぞれの分野の人たちの意思疎通は欠かせません。まだ前段階ですが先を見て手を打っておくことが大切です。
2022.05.31 Project
じいちゃんが植えた木の家P⑥/作業路
すっかり緑が濃くなったヒノキの森。
搬出用の作業路のルートを設定してマーキングされた。
図上と現場の双方で描いていく。
当たり前なのだが、
建築用材としての木は植林して50年60年かけて生育し伐期を迎える。
そして伐り出した丸太は製材され、乾燥を経てやっと柱や梁になる。
普通その間の過程は見えないし、よほど意識しないと見ることはないだろう。
よく住宅の建築現場に出向くが、ぼくだってそれを想像することはまれである。
ゆっくりと時が刻まれながら到達点に向かい、
一つひとつ事かなされて共有する時間が積み重なる。
2022.04.28 Project
じいちゃんが植えた木の家P⑤/現地を回る
2022.4.26(火)、工事をお願いするKさんをいろいろご案内する。まずは建築予定地、次に山だけど、その前に最近できた施設でランチしてからヒノキの森に登る。せっかくだからと森林組合にも顔を出す。こうして顔つなぎや、なにやらに引っ張りまわしてしまった。ぼくは建築に関わる人たちがお互いを知っておくことは大切なことだと思っている。「ああこの人が木を伐るんだ」「製材は〇〇さんで、乾燥は〇〇さんにお願いする」「大工さんは、設備は誰にお願いしようか」・・・いっぱいある。建築は仕事のバトンタッチだから、次の仕事のことを考えて自分の持ち分をきっちり仕上げる。お互いを知っておくと、先にやってもらう人や、次にやってもらう人の顔が見えるからね(^^♪
2022.04.23 Project
じいちゃんが植えた木の家P④/山を見る
2022.4.22(金)
森林組合のMさんとHさんに造林地を案内して伐採や搬出方法を検討する。
出てきた課題は事務作業と現場作業に分かれるが、
事務作業
・地目が畑→非農地証明
・地図資料と造林地の地番があっていない→整合調査
・関係する助成措置の準備
・経費のこと
現場作業
・作業路を入れる必要あり→敷設計画、隣地同意、林地林の整備、今後の利用
・現場進入ルートや土場の済々
・近隣への作業周知
ざっくりと課題抽出といったところだが、これから一つひとつクリアーしていかなけらばならない。
あらためて、木を伐って家を建てるとなると大変だね。
そうそう、山で写真を撮るのを忘れたので今後気をつけよう。
2022.04.22 散歩道
ぼくたちのやっていることは?
「想い出」をつくることだと思う。例えば森のイベントは参加者に楽しい経験(苦しかったことも含めて)をもって帰ってもらう。そのためにぼくたちはやっている。想い出は時間の経過とともに膨らんで、社会にむかって作用しはじめたらしめたものだ。イベントを通して、人々の心に何かが生まれるきっかけを提供する。まあ、家づくりだって人生の想いでをつくる装置だと思ったら本質が見えてくるし、ぼくたちはほんの少し専門性をもってお手伝いするだけだろう。だからまがい物でないものを提供する責任を負っているんだなあ、大げさに考えなくても足下にそれはいつもこぼれている。ところで「想」という字は木の目(見る)心って書く。周りに木や緑があふれているってとても幸せなことだと思う。